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リノベーションに適した中古物件の探し方・見極め方のコツ③【構造編】
今回はリノベーションに適した中古マンションの探し方・選び方のコツの3回目ということで、「マンションの構造」についてご説明させていただきます。
早速ですが、一般的な鉄筋コンクリート造のマンションの構造には「ラーメン構造」といわれるものと「壁式(かべしき)構造」といわれるものの2種類があることをご存知でしたか?
ラーメン構造のラーメンとはドイツ語で「枠」を意味する言葉です。
「枠」という言葉の通り、建物を柱と梁(はり)で支える構造をラーメン構造といいます。
柱と梁で建物を支えていますので、室内の壁のほとんどを撤去することができます。
例えば、3LDKの間取りを、リビングと洋室の間の壁を撤去して2LDKにし、広々としたリビングをつくるといったリノベーションをすることが可能です。
また、玄関の横の壁を壊して「土間」のようなスペースを作ったりもできる場合が多いです。
ただし、ラーメン構造の場合は室内に柱や梁の出っ張りが出てくることが多く、家具の配置がしづらいといったデメリットもあります。
また、ラーメン構造のマンションであっても、マンションによっては室内に一部、構造上撤去することのできないコンクリートの壁が存在することもあります。
間取りが真四角ではなく、少し変わった形をしている物件は注意が必要になります。
壁式構造とはその名の通り、壁で建物を支える構造のことをいいます。
コンクリートの壁で建物を支えていますので、構造を支えているコンクリートの壁自体は撤去することができません。
リノベーションをする際には壁を撤去するなどの間取り変更ができないことが多いといったデメリットがあります。
もちろん、全ての壁が壊せないというわけではなく、構造上必要な壁以外の壁(内装壁)であれば、撤去したり位置を変えたりすることができます。
また、壁式構造はガッシリと壁で踏ん張って揺れに耐えるので、比較的築年数が古いマンションでも「耐震強度が高い」といった調査結果もあります。
また、室内に柱や梁のボコボコとした出っ張りが無いので、部屋がスッキリと見えますし、家具の配置もしやすいといったメリットもあります。
嫌な場所にコンクリートの壁がなければ、壁式構造の物件を選択肢に入れていただく価値はあるかと思います。
残念ながら不動産のポータルサイトや不動産会社からもらう物件資料には、マンションの構造について記載されていることはほとんどありません。
では、そのマンションがラーメン構造なのか、壁式構造なのかはどのようにして見分ければ良いのでしょうか?
物件の間取り図からもある程度は判断することができます。
前述の通り、お部屋の四隅に四角い柱が表記されている場合はラーメン構造と判断できます。
一方で、壁式構造の場合はお部屋の四隅に柱の表記がありません(上図参照)。
では、ラーメン構造と壁式構造どちらのマンションを選ぶのがよいのでしょうか?
それぞれメリットとデメリットがありますので、一概にどちらのマンションの方が優れているとは言い切れません。
リノベーションのしやすさではラーメン構造に "分" がありますが、壁式構造の低層マンションにも魅力的なマンションが多くありますし、コンクリートの壁があってもリノベーションの工夫で素敵な空間を実現することは十分に可能です。
事実、ヴィンテージマンションと呼ばれる、築年数が古くても上質で価値の高いマンションの多くが壁式構造で建てられています。
物件探しの段階から「ラーメン構造だけ」や「壁式構造だけ」といって選択肢を狭めるのは非常にもったいないことですので、まずは構造を気にせずに物件を探し、気に入った物件がみつかったタイミングで構造を確認されると良いでしょう。
また、気に入った物件が壁式構造だった場合には、事前にリフォーム会社に、その物件でどういったリノベーションができるのかを相談してみると、的確なアドバイスをいただくことができるでしょう。
【中古マンションの探し方・見極め方のコツ集】
①物件の探し方編
②築年数編
④二重床・二重天井編
⑤耐震性編
⑥物件の広さ編
⑦管理編
⑧眺望編
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