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旧耐震基準の物件は住宅ローン控除が使えない?

2019年08月09日

年末時点で残っている住宅ローンの残額に応じて、所得税や住民税の控除が受けられる、住宅ローン控除(住宅ローン減税)という制度があります。


詳しくはこちらをご確認ください

この住宅ローン控除という制度を適用するためにはいくつかの条件をクリアする必要があります。

その条件の一つに築年数の要件があり、「鉄筋コンクリート造(耐火構造)のマンションの場合は築25年以内、木造(非耐火構造)の戸建住宅の場合は築20年以内であること」というルールがあります。

では、築26年以上の中古マンションや築21年以上の中古戸建の場合は住宅ローン控除を適用することができないのでしょうか?

 

耐震基準適合証明書の取得の可否が判断基準


築年数が古い物件であっても一定の条件を満たすことができれば、住宅ローン控除を適用することができます。

その条件とは「耐震基準適合証明書」が取得できるかどうか?です。

では、この耐震基準適合証明書はどのようにすれば取得することができるのでしょうか?

 


マンション(耐火構造)の場合

そのマンションがいつ「建築確認申請」がされたかどうかが判断基準となります。

いつ建築確認申請をされたかどうかは役所で調べることができます。

役所の窓口で「台帳記載事項証明書」という証明書を取得することができるのですが、その書類に建築確認申請の日付が記載されています。



地域によって異なりますが、台帳記載事項証明書の取得には300400円程度の費用がかかります。

台帳記載事項証明書に記載されている建築確認申請の日付(確認済証発行年月日)が1981年6月1日以降の日付になっていれば、そのマンションは「新耐震基準」で建てられたマンションということが証明できますので、その他の条件を満たしていれば耐震基準適合証明書の発行が可能となります。

SUUMOなどに記載さている「築年」が1982年築や1983年築になっている物件を新耐震基準と思われる方が多いですが、SUUMO等に記載されている築年は、あくまで「建物が完成した時期」になり、「建築確認申請がされた日」とは異なるので注意が必要です。

建築確認申請というのは建物を建て始める前に、マンションを建てる会社が「これからこういった建物を建てます」と申請することですので、建物が完成した時期とは異なります。

1982年築や1983年築のマンションの中には旧耐震基準で建てられたマンションも多く含まれてきますので、このあたりの時期に完成した物件の場合は、しっかりと新耐震基準の物件かどうかを確認する必要があります。

 



木造戸建(非耐火構造)の場合

21年以上の木造戸建の場合は、新耐震基準以降に建てられた物件であれば、耐震基準適合証明書の発行機関による物件の資料の確認や現地確認によって、耐震基準適合証明書が発行できる可能性がございます。


物件の資料や現地の確認でも耐震基準適合証明書が発行できない場合には、物件のお引き渡し後に耐震診断を実施し、適切な耐震補強工事を実施することによって、一定の耐震基準を満たすことができれば耐震基準適合証明書を取得することができます。


物件のお引き渡しの際に、司法書士さんが、物件の所有権を売主さんから買主に変更する、「所有権の移転登記」という手続きを行うのですが、その際に今現在の住所で登記するか(旧住所登記といいます)、購入した物件の住所で登記するか(新住所登記といいます)を選択することになります。

引き渡し後に耐震補強工事を実施して耐震基準適合証明書を発行する場合は旧住所登記をする必要があります。

新住所で登記をしてしまうと、耐震補強工事を実施しても住宅ローン控除を適用することができなくなってしまうので、注意が必要です。

原則として、住民票は実際に住み始めた後に異動させるものなので、厳密にルールに従うと、所有権の移転登記は「旧住所登記」で行うことになりますが、新住所で登記をした方が将来的に購入した物件を売却することになった時に、住所の変更登記の手続きが不要になり、その分の費用がかからなくて済むため、新住所にて登記を行う方もいらっしゃいます。


ただし、物件のお引き渡し後にリノベーションの工事を実施する場合は、お引き渡しから数ヶ月間はそのお住まいに住むことができず、住民票を移すことができないため、購入後にリノベーションを行う方は、基本的には「旧住所」で登記をしていただくのが原則になります。



旧耐震基準時代の物件でも耐震基準適合証明書が取得できる場合がある


前述の通り、戸建物件の場合は、旧耐震基準時代の築古の物件であっても、耐震補強工事を実施することによって一定の耐震強度を確保することができれば、耐震基準適合証明書が発行できますが、旧耐震基準時代に建てられたマンションの場合はどうでしょうか?


1981年の531日以前に建築確認申請された旧耐震基準のマンションであっても、マンションの管理組合がマンション全体で耐震診断を実施し、適切な耐震補強工事を実施している物件の場合は、耐震基準適合証明書を取得できる場合があります

ただ、マンションの耐震補強工事は多額のコストがかかってしまうため、残念ながら、きちんと耐震補強工事を実施している旧耐震基準時代の物件は少ないのが現状です。

 

耐震補強工事を実施していないマンションであっても、以下の条件を満たしている場合はこの耐震基準適合証明書を取得できる可能性があります。


  • 5階建以下
  • 鉄筋コンクリート造
  • 壁式構造(柱や梁でなく、壁で建物を支える構造のことをいいます)
  • 地形が良い
  • 設計図書の閲覧が可能


また、
過去に同じマンションで耐震基準適合証明書が発行された実績があれば、問題なく発行できる可能性が高いです。


この耐震基準適合証明書の発行には費用がかかりますが、旧耐震基準時代の物件の適合証明書の発行は、新耐震基準時代の物件よりも高額になるので注意が必要です。

発行する会社にもよりますが、旧耐震基準時代に建てられた中古マンションの場合、
15万円ほどの費用がかかります。

一方で、過去に発行実績がある物件の場合は現地の調査などが不要になるため、安く発行していただける可能性もあります。



まとめ

住宅ローン控除によって数百万円の所得税や住民税の控除を受けることができます。


気に入った物件が築古の物件の場合は、契約書にサインをする前に、必ず耐震基準適合証明書が発行できるかどうかを確認するようにしましょう。

また、耐震基準適合証明書を発行する会社によっては、適合証明書の発行可否の回答が異なる場合があります。(本来はあってはならないことですが、実際はよくあります)

もしある会社さんに依頼をして、発行不可と判断されてしまった場合でも、いくつかの会社に依頼してみると発行できる可能性もありますので、諦めずに検討してみましょう。

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